正直、優羽は鈍感。


自分が周りの男達からどう思われているかわかってないから、いつも気が気ではない。



こないだも…ある日の休み時間。

俺のとこにクラスの男子が近づいてきた。



「本条。お前…村上となんかあんの?」



「なんで?」



俺は平然な態度をとってたが内心焦った。



なんでいきなりそんなこと…



「いや…昨日、村上らしき人とお前が歩いてたの見たから…」


そいつは気まずそうに顔を背けた。



あぁ。たぶんそれは一緒に晩飯の買い物に行ってたときのだろうな。



「俺と村上の親が知り合いみたいだから、昨日たまたま会っただけだよ」



付き合ってることは周りには秘密だからな。