父さんとお母さんは私の前を歩いて行く。



「いらっしゃいませ。村上様。本条様はさっき来られました。どうぞこちらへ」


そう言って女将さんが、にこやかにやってきた。



この年でお見合いさせられるなんて思わなかったな…



すると、ある部屋の前に案内された。



「優羽、開けなさい」


お母さんにそう言われて私は仕方なく扉を開けた。



その瞬間、私は驚き呆然としていた。


だって、そこには…