私は純白のウエディングドレスを着て教会の扉の前についた。



「優羽…」



父さんは私の姿を見た瞬間、泣きそうになっている。



「優羽。達也君と幸せにな。
何かあったら…いつでも帰って来てもいいんだぞ」



そんなことを言われたら何かわからないものがこみ上げてきて泣きたくなった。



「父さん。ありがとう。
私…父さんの子供で幸せだったよ」



私は精いっぱい笑った。



婚約させられたときはムカついたけど、今は本当に感謝している。


そのおかげで達也と出会えたんだから。



そして教会の扉が開いた。



中からは讃美歌が聞こえる。



私は父さんと腕を組んで歩き始めた。