これ以上、決心が揺らぐのが嫌で私は達也の肩を押したのにビクともしない。



「離さないッ!」


達也の低い声が響く。



「絶対に離さねえよ」



その言葉を聞いて私は安心した。


そしていつの間にか抵抗も止めていた。



「優羽…。お前、勘違いしている。俺は浮気とかしてない。あのジュエリーショップは、うちと姉妹提携している店なんだ」



えっ?



「本、当…?」




「あぁ。俺には優羽しかいないから!だから俺から離れんなよ…」



その言葉を聞いて心が軽くなった。



そして達也の最後の言葉だけ少し不安そうだった。



私が早とちりしたせいで皆、巻き込んじゃった。



そう思うと申し訳ない気持ちが溢れてきた。