「優羽、落ち着いた?」


達也が私の顔を覗きこんだ。



「どう‥して、ここ、に…?」



震えは止まっても涙は止まらない。



「優羽が『会いたい』って言ってくれたから。
本当は近くにいたんだけど出ずらくて…」



全然、気づかなかった…



「なんで――最初から‥出てこなかっ‥たの?1人で‥すっごく怖かっ‥たんだから」


達也の服の袖を握った。



達也は私の手に自分の手を重ねた。



「ごめんな。……昨日、あんなこと言ったから会わせる顔がなくて。でも、この景色は見せたかったんだ」


「えっ…?」



顔を上げると優しい顔の達也がいた。



「ここ綺麗だって教えてもらったからさ」


優しく頭を撫でられた。