達也…


私、もうダメだよ。




「……たぃ」


『えっ?』


「会い‥たい」



今すぐ達也に会いたいよ…



“……ピッ…ツーーッ、ツーーッ”


――電話が切れた。



やっぱり駄目だった…



私は座り込んだ。


涙が止まらない。




風が吹いていて木が揺れて“カサカサ”鳴っている。

月が明るいからか余計に木や葉の陰が怖い…




早く帰りたいのに足が動かないし涙も止まらない。



すると後ろから“ガサガサッ”と大きな音がした。



なに……?



後ろを振り返ると何もない。



怖い……



体が震えた。



すると草を踏む音が聞こえた。



「イ…イヤァーーーー!!!!」


私は無我夢中で叫んだ。