「行動だけでいいんだ。感情はいらねえ」

「何でわたしが……!」

「こうなったの、お前のせいだろ?」



反発するわたしに、翔は布で吊された右腕を見せつける。



……う。
それを言われると、反発できないよ!

けど、それ以上に翔の勝ち誇った顔がムカつく!!





「なら、家からでもできるじゃんかぁ!」

わたしは完全に、冷静さを無くしていた。

ムキになるなんて、恥ずかしいなぁ。




「だぁめ。描きたいのは、同棲してる恋人だからなぁ」


一葉さんがまたも登場。

相変わらず楽しそうだし。




「わたし、そんなことするくらいなら漫画描きたいですっ」

行動だけでもやだあ!!

相手が翔なら、尚更やだあ!!





「…お前、そんなにここに住めない理由でもあるわけ?」

「……うっ」


溜息と共に放たれた翔の言葉に、固まるわたし。





「あぁ、高校行ってないんだったな、お前。訳ありなんかぁ」

「えっなに?真琴ちゃんは、高校行ってないの?!」

「……あはは?」


何でそんなこと覚えてんのよ!

忘れろ!!





「で?教えろよ。内容をさっ」

聞くなぁ〜〜!!