ぎゅっと手に力が込められる。




私も、

握り返さなきゃ…







ぎゅっと、左手に力を込めた。





すると、同時に目も覚めた。






そこには、とても心配そうに私の左手を握る先生が居た。




どうして?



ここは…病院?



あ、そうだ…私、倒れたんだっけ。






「…先…生…。」





私の声で驚く先生。






「礼!大丈夫か?気分悪くないか?」



私を気遣ってくれる先生。



優しいね。




「大、丈夫…だよ。」




「そっか…良かったぁ。」





先生は私の大好きな笑顔で頭を撫でてくれた。