「優は敵や総長じゃなく、一人の男としてひかるを好きになったって言ったんだ」





え…?




理解しきれず首をかしげた私に良ちゃんが近付いてくると頭を軽く叩いた



「多田とひかるがどんな関係だったかなんて分かんないけど、一人の男としてひかるに接してたなら それは裏切りにならない。誰もお前を裏切り者だなんて言わない」




「…でも」




そんなんで許されていいんだろうか



「また余計な事考えないでくださいよ?この爽龍の中に ひかるさんを裏切り者だと思う奴なんて、誰一人いないんですから」




いつものように呆れ笑いをした陸斗は、皆を見てくださいと言わんばかりに私を前へ突き出した。




「みんな…」



私の瞳から漏れたのは涙



それもきっと

最高の嬉し涙だと思う