「私、樹のこと…好きじゃない。」 そう言ったら樹は顔を悲しそうに歪めた。 「だって…愛してる…もん」 言い終わったとたん顔がみるみる赤く染まっていくのがわかった。 「俺も…愛してる」 そして二人は誰もいない静かな屋上でキスをした。 長く。 長く。 まるで二人の愛を確かめるかのように。