「―――私は私の任務をこなしたの」 「ふーん。まぁ任務なら仕方ないかな?」 私は軽く鞘に手を置いて睨むと、彼は「何もしないよ」と笑った。 「おいおい、黒虎と銀狼が仲悪いのは分かるが…」 呉羽がやれやれ、と首を横に振った。 「ここは死闘は御法度、どうせそのうち仕事上殺りあうときだってあるだろうよ」 「まぁね」 私は不謹慎だった。 さっきの呉羽の言葉に思わず笑みがこぼれる。