「何、その黒虎さんが何か?」 「あ、覚えててくれたんだ。ありがと」 黒髪に深い碧の目で私を見ている。 にっこりと笑ったまま。 なんか好きになれないな、こいつ。 「お名前は?」 ずうずうしいな、お前。 「桜華。銀桜華」 「俺は黒峰爽、昨日君が殺してくれたのは―――俺の知り合いだ」 …変わった。 爽の目は私を睨んでいた。 口元は微笑んでいるけど、目は笑っていない。