Blood†Tear


階段を登るジークは何か考えるように眉間に皺を寄せていた。

二階に着くと彼は顔を上げ目を細める。



 「やはり貴方でしたか」


1人二階に訪れたジークは廊下の奥に立つ男性を見つけ歩み寄りながら言う。


壁に寄りかかり窓の外を見つめる男性はジークに気づき視線だけを向けるが、一度彼を見つめると再び外を眺める。



金髪に青の瞳。左耳に十字の形をしたシルバーのピアスをつけた彼は煙草を片手に煙を吐く。





 「貴方のような方が何の用です?レグナード・ディ・ルーガン様」


 「久々に会ったのに冷たくないか?ジーク・ブロッカー」


2人は互いの名を呼ぶと向かい合う。

紺と青の鋭い眼差しがぶつかっていた。





ジークを睨む金髪の男性の名はレグナード・ディ・ルーガン。
スィール国に最も近い国、国の中では大国となるラグナレア国の王子である。





 「様子を見にきただけだ。最近のこの国の変化は目に余るものがあるからな」


 「だからと言って、貴方が来るべきではない。部下を向かわせるべきです」


暫く重い空気の中見つめ合った後、レグナードはジークから目を反らす。


窓枠に腕を載せ煙草をくわえるレグナードは静かにそう言い、そんな彼を気にかけるようにジークは言う。