Blood†Tear


――俺を殺してお前も死ぬしか術が無い――


それが唯一の解決策。
最善の対処法。

これ以上の改善策など他にない。


互いに互いの存在を消す事で、無関係の他人を傷つける事なく2人の罪を消す事が可能となる。


だからお前は、俺を殺さなければならない。


そうしなければ俺の罪は消えないのだから。



一族を殺す事を彼女に背負わせたのがフリード・ブラッドリィ、彼の罪。


自らが背負うべきだったその罪から逃げ出して、血に狂わぬ同類の存在であるクレアにその罪を押し付けた。



気の狂いそうになる程の重い罪を全て独りで抱え込ませたその後悔の念から、フリードは彼女の望みを叶えると決めた。



 『一族を狂わせた裏切り者を殺す』


裏切り者=フリードを殺す事、それが彼女の望み。


だから、その望みを叶える為に彼は彼女と敵対し、彼女を傷つけ血に狂うまで追い込んだ。


そうすれば、彼女は何の迷いも、怒り、憎しみ以外の何の感情も抱かず必ず俺を殺す筈。



臆病者の俺を殺す事ができるのは彼女のみ。


彼女を狂わせ、その血を恐れ命を絶たせるよう誘えるのは俺のみ。



なのに、それなのに彼女は生きたいと言い、罪を背負い続けると言う。


だったら俺はどうしたらいい…?
どうしたら罪を償える…?
何をすればこの罪は消える…?



全てが狂っていく。
全てが台無しだ。
もう訳が分からない。


このまま彼女の意志とは関係無く今まで通り押し通すか?



否、それでは意味がない。
何の解決も導かない。


彼女の望みが変わったのならば、それに従うのが道理なのか…?



だとすれば、俺は一体何をすれば良い?


俺にできる事は…?


クレア、お前は俺に何を望む…?