天候が悪いのか、風が強まり冷たい風が窓から入ってきた。
窓の外の空を眺めるコウガは怪しい雲行きを目にし、降り出す前に窓を閉め部屋を出る。
廊下に出ると、隣の部屋から出てきたレグナードと出会した。
「どうかしたんですか?レグル」
「ん?あぁコウガ、おはよう」
何か考え事をしていた様子のレグナード。
コウガ達がレグルと呼ぶ彼は、コウガの声に顔を上げ爽やかに微笑んだ。
「あのふざけた道化師を知らないか?」
「いえ、部屋には?」
レグルの言う道化師とはジークを差し、その事を知るコウガは微笑みながら答える。
先程レグナルが出てきた部屋は昨日ジークが泊まっていた部屋であり、部屋の中に彼の姿はなかったと言う。
「彼と一緒だったら面倒な事もなくシェイラと簡単に会う事ができただろうに……彼奴は1人で屋敷に戻ったか……」
窓枠に腕をのせ、もたれかかるレグルは冷たい風にあたりながら呆れたように息を吐く。
「レグルは2人と仲が良いんだ」
「仲が良い訳じゃない。ただ2人とは腐れ縁なだけさ」
賑やかになってきた街中を見つめ言うコウガ。
するとレグルは否定しながらくわえた煙草に火をつけた。
「幼い頃からの知り合いだが、会う度に言い争って喧嘩ばかり。彼は手加減というものを知らなかったからな……」
コウガの方に煙がいかないように息を吐き懐かしそうに言うと、レグルは不思議そうにコウガを見上げた。
「何故だろう、君といると何でも話してしまいそうだ」
澄んだ青い瞳に見つめられ、首を傾げるコウガは優しく微笑んだ。
疑問を抱くレグルだが、下の階から聞こえてきた物音に反応し、何事かと目を細める。
誰かが暴れているのか、何かが倒れ硝子が割れる音が響く。
騒がしくなった一階を不信に思った2人は顔を見合わせた。

