わたしがあの世に行ってしまった日からちょうど5年がたった。


「真美。今日で5年目だな。おぼえてるか?俺があげた指輪。」

けんはわたしの仏壇でつぶやいている。

わたしとけん以外、誰もいない。けんが2人っきりで話したい。って言ってた。

=うん。覚えているよ。1日だって忘れた事なんてないもん。

わたしは静かにつぶやいた。

「あのときの真美の満面な笑顔がもうみれないなんて・・・」

=泣かないで。笑って。あなたの笑顔が見たいんだよ。