毎日一緒にいるおじいちゃんはどんな気持ちなんだろう。






半身動かないおばあちゃんをかわいそうに思ってるのかな?






そっ…とおじいちゃんの顔を覗き込んでみた。






静かに微笑んでいた。






あぁ、そうか。






……そうだよね。






どんなになっても、嬉しいに決まってるよね。






うん…私も。






私も嬉しい。






生きててくれて、嬉しい。






だから、私は泣くのを止めた。






簡単には涙は止まらなかったけど、悲しむ事を止めた。






おばあちゃんは生きてるし、そんなおばあちゃんを大切な宝物を見るようにおじいちゃんは微笑みを向けてるんだもん。






悲しんではいられない。






この時、本当にそう思ったんだ。






また一緒におじいちゃんの家で、おばあちゃんも一緒にご飯を食べて、一緒のお布団で寝られるって……。






そう……信じていたんだよ。