あの退院の日からは 3年が経っていた。 この景色を照らしたくて この景色のために生きたくて この景色を ずっと眺めていたくて 吸い寄せられるように カメラを手に取った。 初めは1本のフィルムだった 赤の世界のネガは 今はもう数え切れない。 部屋を埋め尽くす写真が 増えるほどに 俺の中の隙間まで 埋め尽くされる思いで 俺は その写真を糧にして ゆっくりと生きていた。