雪は幼い頃から綺麗だった。 なのにそれを知らないように ひけらかさずに―― とても謙虚で。 だから教えてあげたかった。 君は美しいんだと。 雨の降る道端で 雪の傘をたたんで 俺の赤い傘の中に 招き入れて。 「すごく似合うよ!」 俺がそう言うと 幼い彼女は涙ぐんだ。 そして一言ありがとうと 拙い声でそう言った。