秘密のニオイは禁断の恋

「先生!ありがとうございます。こんな私のこと、考えてくれて…」


こんな情けない俺にありがとう?


俺は顔を上げて、竹下に隣に座るような合図をした


「ホイ」


竹下にガムを渡す


竹下は下を向いて、ひたすらガムを噛んでいた


コイツは今、何を考えてんだろうか…


「竹下〜アレだけはするなよ」


アレという言葉で、俺の言いたいことが通じるかわからないが…


「…………はい…」


竹下は俯きながら静かにそう答えた


俺は無意識に竹下の頭をクシャッとしていた


俺の大事な生徒だ


夢や希望があるだろう?


「竹下は将来、何になりたい?」