秘密のニオイは禁断の恋

「ごめんな〜俺…力不足で」


「い、いえ…」


フェンスを掴んだ手に力が入る


「生徒1人守れねぇで、先生なんか…情けねぇ…」


理事長の奴を殴れるもんなら殴りてぇよ


「先生!私なら大丈夫です!」


俺は竹下を見た


ムリしてるのがバレバレだよ…


「タバコ…いいか?」


俺はフェンスに背を向けたまま座り込み、タバコに火をつけた


白い煙がフワリと空に上る


ハァ…


溜め息と白い煙が同時に出た