秘密のニオイは禁断の恋

え?特別許可のこと理事長が竹下に直接言うのか?


いや…まだ許可は下りていねぇ


ドアの前に戸惑いながら立ち尽くしている竹下を、俺は呼んだ


「竹下!ココに」


「はい」


竹下は俺の腰掛けているソファーの隣に静かに座った


理事長は俺と竹下を交互に見ると、ゆっくりと口を開く


「竹下君だね…」


「はい…」


「数日前…月謝の件で伊藤先生から話もあったが、やはり君だけに特例を出すワケにはいかんと会議で決まったんだ」


「え?理事長?」


俺は目を丸くして理事長を見据えた


俺が考えていた答えと違う…