で、体育館はいいんだけども。
朝からあいつのこと見たよ。
出て行くところとか、窓からこっそりね。
体調悪そうだなって思っちゃいたけど、案の定。
トイレに行って戻ってきたあいつはもう、顔は真っ赤だし、足元フラフラだし。
「ちゃーんと支えてやれよ、クソ坊主が」
隣にいる坊主がまたほんとに使えねーし。
転ばすな。
こける前に支えろ、ばーか!!
オレならお姫様だっこでもなんでもしてやるんだけどねー。
「修羅場になってるみたいだけど」
大輔の彼女兼あいつの親友が楽しそうにご報告。
「そりゃどーも」
修羅場ねぇ。
オレは重い腰をあげ、寄りかかっている壁にさよならする。
「お手並みはいけーん」
「ちなっちゃんってばぁ」
バカップルめ、覚えてろよ。
そう心の中で舌打ちし、オレは修羅場現場に向かう。



