「ねぇ、にーちゃんはどうしてヒナ好きになったわけ?」
大輔が床に胡坐をかきながらオレを見上げた。
オレはシステムデスクから大輔に向き合うと煙草をくわえた。
「吸う?」
「未成年だけど」
「オレ、おまえの年の頃、思いっきり吸ってましたけど」
「身長伸びなくなるとやだ」
「倍、牛乳飲め」
そう言うオレに大輔はため息をついた。
「倍、飲んだの?」
「毎日リットルで飲んでた」
「何センチだっけ?」
「180」
「……努力家なんだ、意外と」
大輔はそれでも煙草は要らないと言い、持ってきたらしいペットボトルに入ったコーラを一口飲んだ。
「いい男は常に頂点を目指して努力するもんだ」
「……にーちゃん、ほんとに尊敬するよ」
大輔はそう言うと、大きすぎるため息をついて見せた。



