その時は、不思議なくらいに周りがスローモーションに見えて、コーチとチームメンバーの駆け寄ってくる姿と、俺を呼ぶ声を遠くに感じて、俺は意識を失った。
目が覚めて気づいた時には、俺は病院のベッドの上におった。
俺の横には不安そうなおかんと親父の顔。
目の前には、ギブスを巻かれた動かん俺の足があった。
「なん…なん、これ…」
「…あんた、試合で怪我してんよ…」
「そんなん聞いてるんちゃうねん!なあ、なんで俺の足動かんねん!?」
俺は気が動転しとった。
普段はおかんに怒鳴ったりせぇへんのに、この時ばかりは落ち着いてなんかいられへんかった。
