心配しなくてもこれからはずっと一緒にいられるのに。

でも、彼女も俺と同じことを思っていたことに安心した。




「じゃぁ帰ろう?」



そう言って手を差し出せば、少し恥ずかしそうに手を重ねてくる彼女が可愛くて仕方がない。


空はもう日が落ちかけて辺りは薄暗かった。

その中を2人で話しながら帰る。



「ねぇ、今日は家に泊ってっていいんだよね。」




「うん、久し振りだし。明日はちょうど休みだからさ。」




「やったー!」



えへへ、と彼女は笑顔で嬉しそうにしている。



だから気付かない。

俺が妖しい笑みを浮かべていることに。