そんな時、あなたに出会ったの。


「何かあったのか?」


優しくあたしに手を差し伸べてくれた。

あたしはあなたの優しさに甘えたの。

甘えなきゃ、
立ち直れない気がしたから。


それからあたしはあなたと付き合った。

あなたと付き合えば、恭吾のこと忘れられる気がしたから。

あなたのことを好きになれると思ったの。


けど恭吾はあたしのところに戻ってきた。

もう少しで忘れられるって時に急に。


あたしが好きなのはあなただって言い聞かせても、

恭吾の差し伸べた手に自分の手を重ねようとする自分がいる。


こんなあたしもう嫌だよね?

あたしといてもあなたが傷付くだけ。