「俺も沙南が好きだから、戻ってきたんだよ。
俺と沙南、ヨリ戻すつもりだから」
「はっ?
なにそれ…沙南…」
「ごめんね、翔ちゃん…」
沙南は男の言葉を否定することもなく、
ただひたすら下を向いて泣いていた。
そして、
左の薬指にはめていた、
俺のあげた指輪をはずし、
俺に手渡すと、
そのまま俺の前からいなくなった。
沙南にとって俺は何だったのかな?
少しでも俺のこと愛してくれてた?
俺は沙南と出会って幸せだった。
沙南といた日々を思い出すとすごく切なくなるけど、
俺は今頑張って前に進んでるよ。
またいつか、沙南と笑って会える日まで…
《END》

