電車のアナウンスが流れる。




手を繋いで私と爽麻君は入る。




席について、


爽麻君は聞く。




「このチョコ食べて良い?」




「うん!」




ガサガサっと


ラッピングされた袋を綺麗にとり、


1個口に入れた爽麻君。




「どう?」




「うん、すっごく美味しいよ。甘くて可愛くて、このチョコすっごく好き。美紗ちゃんにはかなわないけどね。」




「……えへへ。」




「なんだか食べるのがもったいないからゆっくり溶かして食べよう。」




そう言って笑う爽麻君。




ねぇ、君は気付いてるかな?



君のする事すべてが


私のHeartを溶かすの。



だから、


このチョコのように


私のHeartを受け取って、


甘く甘く溶かしてくれると嬉しいな。