「あの、さ。」




「ん?」




「美紗ちゃんって、彼氏とか、居る?」




驚いて隣を見ると、


爽麻君が少し目線を下げて頬を赤らめていたのが分かった。




「う、ううん!そんなのいるわけないよ!」




私は強く否定した。



まさか爽麻君に聞かれるとは思わなかった。




「な、何で?」




「あー、うん。2月といえば、バレンタインだからさ、誰かにあげるのかなって。」




「あ、そっか!バレンタイン!!」




「え?忘れてたの?」




「あ、あは。忘れてました。」




きっと爽麻君は


たくさん貰うんだろうな。



少し寂しくもあった。



私は爽麻君をこっそり盗み見してみた。