「それで、それで!?」




「え?それだけだけど?」




私はキョトンとして首を傾げた。




「美紗……それはいくらなんでもありえないでしょう。」




姫が苦笑いをする。




「ええ、どこが!?名前知れただけでも幸せだよ!」




「はぁ……。もっと色々聞けなかったの?例えば、彼女いるのかとか、家はどこだとか、趣味とか、たくさんあるのよ!?」




「あー、そっか。彼女……いるのかな。」




その言葉を聞いて少し不安になった。




「そんなの聞かなきゃ分かんないでしょ。」




「うん、そうだね。明日、聞いてみる。」




「そうね。情報、楽しみにしてるわ!頑張りなさいよ!」




紫音が私の背中を思いっきり叩いた。




「うん!」




私もその期待に答えるように


大きく頷いた。