次の日の朝も彼と一緒の電車に乗るために駅へ向かった。



あれ?



今日お休みなのかな?



私はキョロキョロと辺りを見回して彼を探した。



でも、やっぱりいない!



いつもだったらすぐに見つけるのに!



でも少しだけほっとした私も居た。



だって……




「だーかーらー!明日話しかけなさい!」




「え!?何でよ!?何て話しかけるの!?」




「頑張るって言ったでしょうが。普通に自己紹介聞いて、名前を聞いて、学校は何処だとか色々よ!」




「だって、そんな!急にそんな事話しかけたら変な人じゃん!」




「もう、この前はぶつかってすみませんでした、って言えばいいじゃない。」




そう言って呆れたように笑う紫音。



無理だ、無理だと言う私は


姫のほうに助けを求めた。




「頑張れ!」




小さく笑ってガッツポーズをした姫。



可愛いけど、可愛いけど、


ちがーう!



頑張れ、じゃなくてー!



私は肩をがっくりおとして


今日に至るのだ。




「話をしないで明日学校来たらタダじゃおかないから!」




そう言って仁王立ちする紫音の姿。



それを思い出してブルッと震えた。