何なのだろう、この気持ち。



さっきからドキドキいってる。



隣の彼にこの心臓のドキドキが


聞こえてしまうんじゃないか。



嗚呼、もっと早く起きて


化粧をちゃんとしておけばよかった。



なんて、

色々な事が頭の中をぐるぐる回る。



とにかく今はこの気持ちをなんとかしたくて


私は駅に着いた瞬間すぐ降りて


学校まで走って行った。




「みんなー、助けてー!」



教室に駆け込んで大きな声で叫んだ私。



私の周りにみんなが集まってきた。




「どうしたの?」




「あのね、あのね!電車に乗っていたら胸が壊れそうで、ドキドキいって……それで、それで!!」



何から話していいか分からなく


興奮している私。




「美紗、頭おかしくなっちゃった?」




なんてケラケラ笑う紫音。



その隣で心配そうな顔をしている姫。




「美紗、落ち着いて、ね?何があったの?」