幼なじみ卒業

二日前、俺はついに九年間の想いを伝えた。

東堂千秋 十五歳。

片思い歴九年の幕は閉じた・・・わけでもない。

まあでも想いを伝えたから片思いではないだろう。

想いを伝えたからといって、ハッピーエンドではない。

告白した相手は上原夏希だ。

あの単純で鈍感で馬鹿な奴だ。

そんな奴は一筋縄ではいかない。

告白した事により、俺と夏希の関係は気まずくなっている。

あれから二日経ったが夏希と会話をしていない。

夏希が俺を避けるようになった。

まあ、何となく予想はついていたけれど。

俺が今まで告白出来なかった理由も避けられる事が怖かったからだ。

避けたくなる気持ちも分かる。

だけど避けられるのは正直傷つく。

ふと時計を見ると七時五十五分だった。

そろそろ夏希の家に行かなきゃいけない。

鞄を肩にかけて「行ってきます。」と言ってから家を出た。

家を出た時、目の前に真冬が立っていた。

「今インターホン押そうと思ったんだけど。」

「何で俺の家に来てんの?
 いつも夏希の家の前で集まるのに。
 わざわざ俺の家に来る事なくない?遠回りじゃん。」

真冬と俺の家は反対方向にある。

だから真冬が俺の家にわざわざ来るなんておかしい。

「お前夏希からのメール見なかったの?」

真冬はそう言って自分の白い携帯を見せた。

夏希からのメールは日直だから先に行く。と言う内容だった。