さくら、桜。

「あの子は感情を知らないんです。」
ベンチに座ると、男はいきなり切り出した。
本当はこの前の研究について聞きたかったのだが…

「どうしてですか?小さい子でも無いのに。」

「彼女は小さい頃からうちの研究所に居るんです。家族と居ないので、そういう風に育たなかったんですよ。」

『家族は?』
そう聞こうとしたが、詳しくは辞めておこうと口を閉じた。



だけど、この時詳しく聞かないことが、後で後悔に繋がるなんて思いもしなかったんだ…ー