「美沙、雪竹さんと
知り合いなんだ〜」
「さすがだ〜」
「ウチも紹介してもらいたい〜」
やっぱあたし凄いじゃん
いつまでもトップで
あり続けるわ!!
「美沙ぁ〜?」
しまった…
クールなあたしが妄想なんて
ありえない……
『はい!あ、これです』
あたしは可愛らし過ぎず
けどルーズリーフの切れ端
なんかじゃないメモ紙に
女の子らしい文字で書いた
アドレスを空に渡した。
「サンキュッ
あ…
昼飯、屋上で」
そんな言葉に女子は
騒ぎだした。
「「キャー」」
「美沙、雪竹さんと
付き合ってるの?」
「いや、奈緒さんが
いるじゃん?」
『あ…隠しててごめ…
「お前らにカンケーねーじゃん?」
『徹!』
徹の声はいつもと違い
低く、眼は怒りに満ちている様だった。
「「徹くんッ」」
これまたうちのクラスの
女子がハートの目を
して振り返った。
きっと徹の機嫌の悪さに
気付いていない。
いつも冷静なヤツだから。
