それが、あたし


「そーだ

アド教えて?」

『あ、はい。』

そっか。カレカノだよね。

…一応。

アドレス知らなかったら

変だよね。

ただ、それだけ。

きっとあそこにいたのが

あたしじゃなくても

君はその子を彼女に

してたんだよね?


『赤外線できますか?』


「あ…俺さぁ

ケータイじゃないんだ」

『……』

「今時って思うよな…

じゃあ明日加藤の教室に

行くから紙かなんかに

書いといてくれない?」

『へ?…あ、はい。

分かりました』

ケータイを持ってないことなんかより

明日君があたしの教室に

来るとか言うから…

どーしよう

幸せだああぁぁ///


「じゃあ、俺こっちだから…

あ、こういう場合

男は送っていくべきなのか?

奈緒のとこはお嬢様だから

いつも迎えの車が来てたんだ」


お嬢様…

いつも…

奈緒さんは羨ましいな。

『いえ、近いので大丈夫です』


「ぷ…」

なぜか空が笑った。

『何ですかー?』

「や、お前初めて俺と喋ったとき覚えてる?」

『評議委員会のときですよね?』

覚えてるに決まってるじゃん!

「そのときと態度が全然違うから。

何で雪と空が好きなの?

あ…竹と空??笑」

帰ろうとしてた二人だったけど

自然と会話が弾み

結局遅くなってしまったので

家まで送ってもらう

ことになった。