『それは…‥』




ゴクリ‥…
おれは静かに覚悟を決めた。










『裕が優しすぎたから‥…』







?!





優しすぎたから?







『‥…好きな女に優しくする事の何がいけないんだ?』





彼女は、ゆっくりと話しはじめた…‥…
『はじめは優しい所がすごく好きだったの。なんでも私のしたいようにしてくれるし、嬉しかった…‥でも、優しすぎて私が悪い事言ったり、私が原因で喧嘩しても裕はすぐ自分から謝って、また優しくしてくれる』





『…………。』


俺は黙ったまま聞いていた。






『…‥。私は喧嘩してでも、もっとちゃんと話しあいたかった。少しくらい言い合いになってもいいから‥…喧嘩したかった。…私を責めないのは裕の優しさかもしれないけど、そんな優しさは私には辛かった。だから‥……ごめんなさい。‥‥あと…今までありがとう。』












『そっか。分かった。‥…じゃぁ送ってくよ。』









俺は、彼女の家に向かった。
彼女と最後のドライブデート。






家に着くまで彼女は泣いていた。
俺は、後ろの座席からボックスティッシュを渡した。









『‥やっぱ…裕は優しいね。ありがと。』








頼む。
優しいから別れるのに、優しくしてありがとうだなんて言わないでくれ‥…。
だったら別れるなんて言うんじゃねーよ。。。













………‥



『着いたぞ。風邪ひくなよ。今までありがとう。元気でな。』




『‥裕…。ありがとぅ。』




バタン!!
彼女は、車のドアを閉めると走って家の中へはいっていった。











俺達は終わった。。。