遥斗は彼女と別れた。別に、好きで付き合ってたわけではない。 いらっだっていた時に、告白され遊び半分で付き合った。だから、本気にはなれなかった。
本気で好きになったのは、海だけだった。後悔した。すれ違ったまま、終わりたくなかった。




海に、電話しようとした時、翔哉が教室に入ってきた。
「別れたんだって。泣いてたぞ。本気じゃないんなら、付き合うなよ」
翔哉は言った。遥斗は何も言えなかった。翔哉の言う通りだった。
「後悔してんだろ。今頃、遅せぇーよ」
「えっ・・・・」
遥斗は言った。
「海ちゃん、男できたって」
翔哉の言葉に、遥斗は呆然とした。
「これで分かったか。海ちゃんもお前と同じ気持ちだったんだよ。亜妃が言ってた。海ちゃん、お前に女ができたって分かった時、泣いてたって」
翔哉は悲しそうな顔をしていた。遥斗には、もう翔哉の声は頭に入っていなかった。



翔哉が居なくなってから、遥斗はずっと海のことばかり考えていた。遥斗の頭の中には、後悔という渦が回っていた。



どんなに、悔やんでも時間は取り戻せない。



でも、自分の気持ちをちゃんと伝えたい


後悔だけはしたくない