大介さんは黙って聞いてくれた



たまに私の涙をふきながら。



元気に笑ってみても、心の中では泣いていて



上手に笑えない



そりゃ、何もされてないけど。



服を破られただけだけど



それでも凄く怖かった



一瞬でも大介さんの顔を見たときに拒絶してしまった自分が悔しい



私は冷水で顔を洗った



「私は強い。私は強い。私は強い!!!」



私は自分に言い聞かせるようにお風呂から出た



お気に入りのパジャマに着替えリビングに向かった



リビングから唐揚げを揚げる音が聞こえる



「あっ!桜ちゃん、今ちょうど出来たんだ」



そういって大介さんは唐揚げがのっている皿をテーブルに置いた



「わぁーい♪早く食べましょう!」



「そうだね。俺も腹減った」



私達は席につき箸をもった



2人で食べる唐揚げはとてもおいしかった