* 「うっわ、奏太くん機嫌悪!」 「お前はいつでもテンション高いな」 ユズコか! と脳内突込みを入れて、出てきた例えに自分でさらに落ち込んだ。 俺の頭の基準はあいつに占領されてる気がする。 確かに男子寮のこの部屋に戻ってくるまでの間、結構な人数とすれ違ったけど誰も声掛けてこなかったもんな。 そうか、そんなあからさまな顔してたのか、俺。