「また恋が始まったわけだ・・・。」


ポツリと美香子が言った。


いや、


恋は始まっていない。


康介はあくまでも昔の彼。


康介とのはもう二度と付き合わない。


電話がまだ繋がった・・・そうゆう話なだけ。


私は康介を断ち切るために、


康介の番号を消したんだから。



「昨日きちんと自分の心に決着つけた。」


「は?」


「康介の番号は消した。」


「嘘!!あれだけ大切にしていた番号を?」


「そうです。」


「・・・携帯見せな!」


「なんで?」


「確認する。」


「どうぞどうぞ。」



美香子に携帯を手渡した。


その携帯に、


大好きだった康介の番号は、


もう入っていない。