「どうせ何かやるなら一番大変でやりがいある仕事がいい。」

「なるほど……。」

「ってわけだから、優姫もやらねぇ?応援団。お前声でかいし、適任だろっ!」

「もうっ!……でも、応援団かぁ。面白そうだね!!やろっかな。」

「マジで?やった!」


……なんか、同じ仕事やることをここまで喜んでもらえるなんて、嬉しいなぁ。
新君は直ちゃんのことが好きなのに、自惚れてしまいそうになる。




「……ファイットォー!」

数日後、早くも応援団の練習が始まっていた。
朝練と放課後の練習もあって、しばらくは部活よりも応援団の練習を優先していた。
ずっと声を張り上げて、体を動かす応援団の練習はとてもハードだった。

「優姫、お前大丈夫?疲れた顔してる。」

「そりゃ疲れるって。でも新君だって大変そうじゃない。」



新君は太鼓を叩く役になっていた。
力一杯太鼓を叩くのは体力が必要で、新君は全身汗だくになりながら太鼓を叩いている。

「でも、応援歌を自分達で考えたり、楽しいよな。他の応援団の奴等もみんないい奴だし、練習は面白いよ。」

「そうだね!」