君へ贈る愛の歌




「クソッ」



看護師の言った通り散歩に来たは良いけど、むしゃくしゃする。


検査をして、病名が発覚した。


“急性リンパ性白血病”


・・・みゅうの元へ、戻れない。


バカみたいに追いかけていた、みゅうと過ごす未来。


少しずつ確実に積み上げてきた、未来。


一瞬で崩れ落ちた、未来。


こんな俺じゃ・・・みゅうの未来を背負えない。



「よう、奏大」

「兄貴・・・」



スーツ着てるってことは仕事抜け出してきてくれたのか・・。


まだ昼間だし。



「んな顔してんじゃねぇ。とりあえず化学療法って言ってたろ。お前がんな顔してたら治るもんも治らねぇぞ」



治るとか、治らないとか・・。


そうじゃないんだ。




「もう、みゅうに会えない」

「・・・あの子がお前の病気受け入れてくれないとは限らねぇだろ」

「受け入れてくれるよ、みゅうは。・・・だからだよ」




これからどうなるか分からない俺と一緒にいてくれなんて、言えるわけねぇじゃん。


みゅうに俺を背負わせるわけにはいかない。