君へ贈る愛の歌




「ここなら安心して食べ・・れ、る・・・」



ひ、人がいる!?



「あ、ごめんなさい・・・」

「別に」



条件反射で謝ってしまった。


クールな返答・・。


あれ?この子って確か・・隣のクラスに転校してきた子だよね?


かなり美人さんで男の子が騒いでいたのをなんとなく覚えてる。


たしかにモデルさんかのように整った顔をしてるし、なんとなく貫禄あるような気がする。


身長もたしかあたしと同じくらいだったかなぁ。



「私の顔に何かついてるかしら?」

「あ、えと・・じろじろみてごめんなさい。失礼ですよね・・」



なんでこんなところでご飯食べてるんだろう。


って、あたしが言えることじゃないか。



もしかしたら・・友達になれたりしないかな。



「あの!!」

「何?」

「い、いい一緒にご飯食べてもいいですか!?」




“みゅう・・・いいんだよ。俺だけに縛られなくても、いいんだ”




かっちゃんの言葉が頭の中をぐるぐるした。


あたしがかっちゃんにそう思わせてしまった。


縛られてたわけじゃない。


本当に、かっちゃんだけでよかったの。


だけどね、そう思わせてしまったことをあたしはとっても後悔してる。


だから・・・変わるの。




“全部お前次第だ、みゅう”



本田先輩もそう言ったもん。


お前が変わればいいんだと言われた気がしたの。


だからまず、一歩目を踏み出さなきゃって・・。



「・・・勝手にすれば?」

「あ、ありがとう!」