君へ贈る愛の歌




だけどね、本田先輩。


もう、取り返しがつかないことになりつつあるんだよ。



「先輩、とっても注目を集めてしまっています・・・」



他クラスの人どころか、他学年の人たちまでこの教室を囲ってるよ・・。



「あ?気にすることねーだろ」

「き、気にするにきまってますよ!先輩が机とか椅子とか蹴飛ばすからこんなに人が集まっちゃったじゃないですか!大事になってます!どうするんですかああ!」

「んだと、俺様がヒーロー張りに登場してやったんだぞ?感謝しろ、ブス!!」



もう~!これ以上注目浴びたくなかったのに!



「な~んだ、本田先輩もこの子のことからかってただけじゃない」

「ブスだもんね?」

「ふふ、かわいそー」



本田先輩がこの教室に来た時には萎縮していたはずの派手な3人組。



「本田先輩もそんな子相手にしてないで、あたし達と遊びましょうよ」



そんな子って・・まぁ、あたしのことだよね。



「ふっ。笑わせんなじゃねーよ。確かにコイツはブスだ。自分のことなんも分かっちゃいねぇ」



あたしを指さしながらそういう本田先輩。



「だがお前らはブスにすらなれねぇようなくだらない存在だ」

「「「へっ?」」」



本田先輩・・・?



「フニャフニャ野郎がお前らに振り向かなかったのはコイツが原因か?違うだろ。お前らがコイツよりも魅力がなかったからじゃねーのか。哀れな奴ら」

「な、なによ・・」

「行こう」



フンっと鼻で笑う本田先輩をみて教室から走り去って行ってしまった3人組。



「てめーらもだ、クソ共!!」



今度は男子を指さす本田先輩。


こ、これ以上何をする気なのかな。