君へ贈る愛の歌



「おい、ブス!!起きやがれ!学校行くぞ」



んん・・・



「かっちゃん・・・じゃない・・」

「ああ!?あんなフニャフニャと一緒にすんじゃねぇよ!さっさと顔洗ってこいよ」



何で、本田先輩が?


ああ、そっか。


昨日台風で・・・。


あたし、机に突っ伏したままねちゃってたんだね。



「何、してんですか」



顔を洗って着替えてリビングに出れば本田先輩が優雅に朝食をとっていた。



「ああ?俺様は朝くわねーと一日の元気が出ねんだよ。おら、おめーも食えよ」



あたしの前に差し出されたのは苺ヨーグルト。


なんで、あたしの大好物知ってるのかな・・この人。



「何であたしの大好物しってるの?って顔だな」

「心読まないでくれます?」

「しのごの言わず食っとけ、ブス」



ムッカー!!


おさえるのよ、みゅう!


こんな俺様のいうことにいちいち反応してたらキリがないんだから。




「ほい、弁当」

「え?作ったんですか?」

「俺ってなんでもできちゃうタイプだかんな。行くぞ」



本田先輩はあたしにお弁当箱を二つ押し付けて、外へ出ていった。


ん?なんであたしが二つ持ってくのよ!!



「自分のは自分で持ってってくださいよ!!」