君へ贈る愛の歌



かっちゃんはいつだって、揺るぎなくあたしを好きだって伝えてくれてた。


あたしのことを誰がなんと言おうが、俺はみゅうが好きなんだって周りにも伝わるくらいに。


あたしはそんなかっちゃんにいつも泣いて、縋ってただ支えられて生きてきたんだね。


かっちゃんの想いに、あたしは甘えで返してたんだ。


かっちゃん・・・不安になっちゃったんだね。


あたしが、かっちゃん以外の人を知らないから。


他の人と関わりを持とうとしなかったから。


そのくせ、あたしに好意を抱く本田先輩には気を許してる。


さっきだって、本田先輩を受け入れようとしてた。


本田先輩に言われるまで、気づかなかった。



「フニャフニャ野郎がよ、自分がいない間ここ使えって。その方が安心するからってよ?」

「かっちゃんは!?どこに行ったの・・いないってどこに?」




本田先輩に連れられて山奥の家にやってきた。


自分がいない間ってどういうこと?



「はぁー・・。あいつには口止めされてっから言えねえよ。でも、ブスのことを一番に考えてんだろう。信じてやってもいいんじゃねぇの?」



口止め、されてるってことは本田先輩は知ってるんだね。


かっちゃんが、ここの鍵をおいていってくれたのはあたしの家庭環境のせいだ。


離れてもなお、守ってくれようとしてるの?


かっちゃん、かっちゃんに謝りたいことがたくさんあるよ。


伝えたいことがたくさんあるよ。