かっちゃんが、いてくれなかったら
あたしはまた一人だ。
帰る場所なんてないのに。
どうしたらいいの?
「ふっううあ~ん!ヒィック・・ヒックヒック・・」
夕方で土砂降りの今、こんな田舎にはひとっこひとりいない。
足を止めて、地面を見つめた。
立っているのもイヤになって、地べたに座り込む。
コンクリートじゃないから、泥で汚れてしまうのに。
どーでもいい、どーでも・・いいや。
「かっちゃん・・かっちゃあぁぁん・・・」
かっちゃんの傍にいたいよ。
かっちゃんの手を握っていたいよ。
かっちゃんと一緒にいたいよう。


