君へ贈る愛の歌




本田先輩からみゅうを奪い返してまた歩きはじめる。


なんだかとても視線を感じる。


みゅうから。





「みゅうどうしたの?」


「かっちゃん・・具合悪くない?なんか体熱いよ」




みゅうが俺の額と自分のそれに手をあてて自分との体温を比べている。




「んー?全然平気だよ」


「そうなの?でも念のために今日は寄り道中止ね!かっちゃんが風邪ひいて学校来れなくなったら嫌だもん」




”嫌だもん”


みゅうが口先を尖らせてそういう姿が可愛くて思わず目を細めてしまった。



俺がみゅうのこと放って学校なんか休むわけないよ。



毎日会いたいと思っているのは俺のほうなのに。



みゅうの気持ちが嬉しくて寄り道はやめにして一緒にのんびりすることにした。